No.23の記事

浦尾亀太

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魚屋の頑固オヤジ浦尾亀太こと、理緒の父親役の高橋憲吾です。
家庭も女房も放ったからして、日本初の乗り合いバスの復元に夢中になっている、横川のオヤジたちの集約的役どころ。

アンタの注ぐ愛はバスか私か?ふと寂しさを覚える津麻子。彼女の起したある行動と、夫婦の心の間隙がサスペンスを生む大事な要因になっています。

神酒監督の作品はスピーディーなので、そこを見落とさないで下さい。加えて亀太は失語症かと思うくらいものを言いません。わずかな夫婦の日常会話も聞き漏らさないように。

亀太は口下手で、自分の気持ちを滑らかに表現ができません。だから表面は女房につれなく、粗暴な感じすら与える。妻を愛していないわけではないが、古い日本男性の典型的なとこがある。説明を省くクセがある。だから、感極まったとき、口にする言葉が唐突に聞えたりする。

これらのキャラが、私の性格にソックリだとワイフに笑われマシタ。演技力が優れていたのではなく、たまたま亀太のイメージに合っていたのでこの役が回ってきたのだと思います。

映画館には30年近く行かなかったが、横サス出演を機会に映画を見に行き始めました。近くのTOHOシネマズ緑井には、8っつも映画館がある。シネ・コン方式とかいうらしく、上映している作品はみな違う!大型映画館での東映ヤクザ映画や日活映画でタイムストップしているジジイは、入ってみて目を剥く!で・・・病み付きになった。

4月にリチャード・ギアの「シャールウイダンス」を見ました。「宇宙大戦争」も「スタウオーズ・エピソード3」も、「星になった少年」もかたっぱしから見ました。

で、思いました。映画は基本的に娯楽に徹した作品がヒットする。ジャンル内容は問わない。問われるのは作る側の観客に対するサービス精神。なまじ凝ったり芸術性や思想性を追求すると当たり外れが生じる。晩年の黒沢明監督の作品にも、少しそれを感じる・・・。ナンテいっぱしのことを。

アナログ世代のじじいにはデジタル・テクニカルは通用しない。スタッフのみなさんとの、この世代間の感覚的落差が、映画製作中の密かな楽しみでもありました。

今またパソコンで、若い人たちに迷惑をかけています。しかし、歳をとるといいこともある。TOHOシネマは一人1800円のところ、どちらかが五十歳以上なら、夫婦二人で2000円で入館できる。1600円の得だ。

悔しかったら歳をとってみろ!

今、亀太は週末にはカミさんと仲良く映画鑑賞。これも横川サスペンス出演が機縁!みなさん、どうもありがとう!

次は東京の本物俳優チリ君にバトンタッチ!